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Step.6 効率良いファイル管理のために
Webなどから取り込んだ情報や自分で作成したメモなど、ファイルの数は日々増え続けていきます。これらを上手く管理しないと、せっかくの情報も埋もれて、必要な時に活用できなくなってしまいます。
このStepでは、そんな事態を避けるために用意された機能について解説していきます。
1. サブフォルダ(小箱)を使って情報を分類
箱の中では、あるテーマについての概要的な情報のみを管理し、より詳細な内容についての情報は、その下に作成した複数のサブフォルダの中で管理するといいでしょう。
例.Webページ制作についての情報を管理したい場合
- 箱の名前を「Web制作関連」とする。
- その中には、概要的な情報を扱ったファイルのみを入れる。
- 「HTML/XHTML」や「CSS」「JavaScript」などのサブフォルダを作成する。
- 各サブフォルダには、それぞれ詳細な内容を扱ったファイルのみを入れる。
同じサイトから頻繁に取り込む場合は、そのサイト名をサブフォルダにして更にその下にサブフォルダを作って分類するという方法もいいでしょう。
2. 「重要度」機能で独自の意味付け
ファイルを内容別に分類したら、今度は各ファイルが扱う情報の重要度を元に管理しましょう。
「重要度」の設定
「見出し」の横に"普通"というアイコンがあります。ここをクリックすると表示されるメニューからファイル単位で重要度を指定するのですが、その前に、メニューの一番下の項目"重要度の項目"を選択して自分独自の設定をしましょう。
- 項目名
- ここでの指定が各重要度の名前になる。分かり易い名前を付けよう。
- 色、太字、斜体
- 一覧リストや見出しでのファイル名表示に影響する。
- 効果音
- ファイルを開く時に効果音を鳴らすか、またその種類をどれにするか選択する。
これで準備は完了です。後はCtrl+Lか見出し横のマークをクリックして、ファ
イルごとに重要度を設定して下さい。
3. しおり機能で遠くのファイルへも即アクセス
あるファイルを閲覧・編集している最中に、別のファイルに書かれた情報を参照したくなる事があるでしょう。そういった時、目的のファイルが別の箱に入っていると開くまでに少し手間がかかります。
そこで、紙ではあらかじめファイルに「しおり」を指定しておく事で、どの箱のファイルを閲覧している時でも、ワンクリックでそのファイルを開く事が出来るようになっています。これが「しおり」機能です。
しおりの作成と消去
作成方法は、表示切替タブの左横にあるアイコンをクリックするだけです。このしおりは画面へ格子状に吸い付きますので、画面の上部など好きな位置に配置しましょう。
しおりはいくつでも作成できますので、日記など、毎日記述するファイルなどに設定しておいても便利です。
しおりがいらなくなったら、右上の×部分をクリックして下さい。消えます。
4. 強力な「検索」機能で"分類"の欠点をカバー!
4-1. 検索機能の利点
情報を分類して管理する方法の欠点としてよく言われるのが、正しい分類をしなければ余計にファイルが"迷子"になる確率が高くなる、というものです。これはまさしくその通りで、複数のテーマにまたがる情報の場合にも、どちらに分類したのか覚えていないと見つけにくくなるという問題を生みます。
しかし、この欠点も情報をデジタルデータで管理する利点と「紙」の強力な検索機能を活用する事で、最小限に抑える事が出来ます。
検索機能のここが便利!
- 検索結果を一覧で表示し、そこから目的のファイルをすぐ開ける。
- サブフォルダ内を含めて、箱の中に入っているファイル全てを対象に検索が可能。
- サブフォルダ内も検索する際、どの階層まで検索するか指定可能。
- 箱の中のファイルを全て検索し終えた時、次の箱の中も続けて検索するか、選択可能。
(つまり全ての箱を対象に検索する事も可能)
- htmlファイルのソースコードも検索対象に指定可能。
4-2. 検索画面解説
検索機能は、「探」メニューから[探す]を選択するか、[Ctrl]+Fを押して使用します。
- 次の紙も続けて検索
- "単語"欄に指定した検索語句が現在のファイル内に見つからない時、次のファイル内も検索する。ここにチェックが入っていないと、次の箱の中のファイルも続けて検索するかを選択するダイアログは出ない。
- 下の階層も探す
- [結果を一覧で表示]ボタンから検索する際、サブフォルダ内のファイルも対象に入れたい時にチェックする。
- ソースモードの中身も検索する
- htmlファイルのヘッダーやコメント部分などの「見る」モードの時には画面に表示されない語句も対象に入れたい時にチェックする。
- 結果を一覧で表示
- 検索語句にマッチするファイルとその前後の文章を一覧にして表示させたい時に使用する。リストをダブルクリックすれば、目的のファイルを開いてマッチした単語を反転表示する。また、マッチした語句の行頭全てにマークを表示してくれる。
[結果を一覧で表示]機能を使えば、目的のファイルをどのサブフォルダに入れたか分からなくなってしまったような時でも、ほぼ間違いなく探し出す事が出来ます。また、箱を間違えて入れた場合でも、"次の紙も続けて検索"をチェックすれば、問題なく見つける事が出来るのです。
もちろん、テーマ別に分類して管理する方式以外の使い方も、この検索機能を
駆使すれば、充分可能です。
尚、「下の階層も探す」機能は[結果を一覧で表示]から実行した時のみ有効となります。
[下を探す]や[上を探す]では働きませんので、ご注意ください。
5. スケジュール管理機能
5-1. 機能概要
皆さんの中には、日記をつけるためのツールや仕事上の予定をメモするためのツールとして「紙」を利用したいと考えている方もいらっしゃると思います。
日記や予定などの、「日付」と密接な関係を持つデータを管理する場合、それぞれのファイルがバラバラに並べられているよりも、全てのファイルが一律に日付順で並べられているほうが便利です。
しかし、一覧リストにはファイルを「更新日順」で表示する機能はありますが、ファイル名を元に日付順で並び替える機能はありません。その為、日付順で表示させたい時には「自由配列」から自分で一つ一つファイルを並び替える必要があります。
こういった手間をかけなくても、もっと簡単にファイルを日付順で管理することが出来るよう、「箱」に以下のような機能を追加する「スケジュール管理機能」が用意されています。
- 常に数ヶ月先までの日付ファイルを一覧リストに表示
- ファイルの並び替え機能を一部制限し、常に日付順でファイルを整列
また、書き込まれた予定は、一日ごとに個別のテキストファイルで保存するようになっており、独自の拡張子を持ったファイルなどは一切使用していません。その為、ファイルを他の箱やPCに移動させるだけで、予定データの共有・同期も簡単に行うことが出来ます。
このように、自由度の高い設計になっていますので、日付順にファイルを管理したいという用途であれば、スケジュール管理以外の用途にも応用が可能です。
具体的な応用例については紙活用案内で解説することとし、ここではまず、基本的な使い方について解説しましょう。
5-2. スケジュール管理機能を有効にする方法
スケジュール管理機能は、通常の箱に対して「予定表として使う」指定をすることで有効になります。
スケジュール管理機能を有効にする方法
- 「引き出し」部分に表示された箱の上で右クリック
- ポップアップしたメニュー中の"予定表として使う"を選択
スケジュール管理機能を解除する場合は上と同じ作業を行い、"予定表として使う"のチェックを外してください。
通常の箱に戻ります。
アドバイス
後で述べるように、スケジュール管理機能が有効にされた箱ではファイルの並び替えなどの動作が通常の箱とは若干異なっています。
ですので、ファイルが既に入れられている既存の箱に対して指定を行うよりも、新規に箱を作成し、その箱をスケジュール管理として使用したほうがいいでしょう。
5-3. 各部の説明
「スケジュール管理機能」が有効になった箱は一覧リストでの操作が若干変化するだけで、ファイルの編集操作(新規作成やしおり・マーカ・重要度の設定など)は通常の箱の中と何ら変わりません。
ここでは一覧リストがどのように変化し、また変化した部分がどういった意味を持っているのか、説明します。
5-3-1. 日付の自動表示
スケジュール管理機能が有効にされた箱では、一覧リストの表示が以下のように変化します。
- 今日から二ヶ月先までの日付を自動的に一覧リストで表示
- 通常の箱ではファイルアイコンが表示される場所に「未」というアイコンを表示
- 今日(下の画像では2002年12月10日)の日付を太字で表示
予定を書き込みたい時にはこの一覧から日付を選択して、後は普通に本文表示部分でメモや予定を入力するだけになっています。
尚、「スケジュール管理機能」が有効にされた箱を開いた時には、今日の日付を表示した状態で開くようになっています。
また、他のファイルを開いている時でも、引き出し部分の箱をダブルクリックすることで、今日の日付を開くことが出来ます。
表示する日付の日数
作成直後の段階では一覧リストに表示する日付は二ヶ月先までになっていますが、その日付より先の予定を書き込みたいこともあるでしょう。
そんな時は一覧リスト上部のをクリックするか、"Alt+H"を押してください。
[1箇月2箇月,3箇月,6箇月,1年]を選択するメニューが表示されます。
5-3-2. 「未定ファイル」と「予定ファイル」
先ほど、「スケジュール管理機能」が有効になった箱の一覧リストでは日付部分の前に「未」というアイコンが表示されると説明しました。
しかし本文表示部分に予定を入力すると、その途端にこのアイコンからテキストファイルのアイコンへと変化します。
これは、その日付のファイルが「未定ファイル」から「予定ファイル」へと変化したことを意味します。
「予定ファイル」は通常のテキストファイルと同じ意味です。「スケジュール管理機能」が有効にされた箱でも、日付をファイル名に持たない通常のファイルも作成することができますので、これらの通常のファイルと予定を書き込んだファイルを区別するために、日付を名前にもつファイルのことを「紙」の中では「予定ファイル」と呼びます。
それでは、「未定ファイル」とは何でしょう。
これは、実際にはファイルとしてはまだ作成されていない、単なる日付情報なのです。
どういう事かといいますと、「スケジュール管理機能」が有効にされた箱を開くと常に数ヶ月先までの日付が自動的に表示されるようになりますが、本文表示部分に予定を入力する前のこの段階では、単に「紙」が日付を表示させているだけで、日付をファイル名にもつ実体としてのテキストファイルはまだ作成されていないのです。
「未定ファイル」に文章を入力することで初めて実体としてのファイルが作られ、「予定ファイル」になるわけです。
この二つのファイルの違いは、ファイル名に表示された日付を経過した時に現れます。
「未定ファイル」は実際にはファイルとしての実体を持っていませんので、ファイル名の日付を経過すると一覧リストに表示されなくなるのです。
「予定ファイル」の場合は、ファイルとしての実体を持っていますので日付を経過しても表示され続けます。
例えば、以下の画像では、2002年12月7日・6日の予定ファイルが存在しません。
これは、その日付の未定ファイルに対して予定を書き込まないままその日が経過してしまったので、一覧リストに表示されなくなったわけです。
経過後に過去の予定ファイルを作る方法
もし経過してしまった過去の日付をファイル名にした予定ファイルを作成したい時には、[新規作成]からその日付をファイル名に入力してください。
先ほどの例の場合ですと、"Ctrl+N"で新しいファイルにした後、ファイル名部分に"2002年12月07日(土)"と入力するわけです。
尚、「未定ファイル」には重要度やしおりを設定することは出来ません。これは「未定ファイル」が実際のファイルではないためです。
実体としてのファイルを持つ「予定ファイル」には、重要度やラベル、マーカなども設定可能です。
5-4. 通常の箱との相違点
スケジュール管理機能は日付順でデータを管理しやすくするために、通常の箱とは異なった動作をするものもあります。
ここでは、スケジュール管理機能だけに見られる動作を解説します。
5-4-1. ファイルの並び替え制限
スケジュール管理機能が有効にされた箱では、「未定ファイル」・「予定ファイル」・この二つ以外の「普通のファイル」、この3種類のファイルが存在することになります。
そして、「予定ファイル」は更に"過去の予定ファイル"と"未来の予定ファイル"に分けることが出来ます。
"過去の予定ファイル"とはファイル名の日付が既に過去になったファイルのことで、"未来の予定ファイル"はファイル名の日付がまだ過ぎていないファイルのことです。
これらのファイルのうちで、「スケジュール管理機能」が有効にされた箱の中で並び替えできるファイルは、「過去の予定ファイル」と「普通のファイル」だけになっています。
上の画像では、通常ファイル移動時のカーソルに変化すべき場所にマースカーソルを置いていても変化していません。
しかし、11月29日や11月27日などの過去の予定ファイルは12月の予定ファイルに混ざって表示されていますし、"参考-006.html"や"case-026"などの普通のファイルも混ざって表示されています。
このように、「未来の予定ファイル」・「未定ファイル」(どちらも今日の日付より後の日付をファイル名にもつ)は並び替えることが出来なくなっております。
尚、並び替えることの出来る「過去の日付ファイル」・「普通のファイル」であっても、「未来の予定ファイル」・「未定ファイル」の間へは移動させることは出来ません。
つまり、太字で表示された今日の予定ファイルより下の場所でのみ移動が可能ということです。
裏技!?
実は、ちょっとした工夫をすれば「未来の予定ファイル」・「未定ファイル」の間であってもファイルを移動させることが可能です。
しかし、これはあくまでも裏技的な使い方になりますので、「紙」活用案内のほうでご紹介します。
5-4-2. ファイル名の変更
「未定ファイル」・「予定ファイル」ともにファイル名部分に日付を用いています。「未定ファイル」の場合にはファイルとしての実体がありませんのでファイル名を変更するという行為自体が意味を持たず問題は無いのですが、「予定ファイル」(特に未来の予定ファイル)の場合にはファイル名の変更に関して、以下の点を注意する必要があります。
すなわち、ファイル名の先頭に日付を残しておかなければいけない、です。
どうしてこういった注意点があるかというと、箱の中に存在するファイルが「予定ファイル」か「普通のファイル」かを判断するのに、「紙」ではファイル名を用いています。
ファイル名が"yyyy年mm月dd日"という書式の日付で始まっている場合には、そのファイルを「予定ファイル」として認識し、さらにその日付が今日よりも後ならば「未来の予定ファイル」となります。
ファイル名変更で日付情報を消してしまうと、「紙」はそのファイルを「普通のファイル」として認識するようになります。
もしそのファイルが"未来の予定ファイル"であった場合、ファイル名変更後の一覧リストでの位置は、今日の日付より下へと自動的に移動させられてしまうのです。
これを防ぐために、"未来の予定ファイル"では先頭の日付情報を残しておかなければいけません。
そこで、未来の予定ファイルのファイル変更では、日付情報の後に好きな文字を入力するようにしてください。
こうすれば、「予定ファイル」としての認識も変わりません。
(先ほどの画像でも、このやり方で"未来の予定ファイル"のファイル名変更をしているものがあります)
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Status:2002-04-14公開 / 2003-12-26更新